FAQ 通関事業部 Q＆A

海外から到着した貨物を受け取るには？

航空機又は船舶により我が国に到着した外国貨物は、輸入手続きが終了するまでの間保税地域に蔵置されます。
輸入申告は、原則として貨物が保税地域に搬入された後に行います。航空会社、船会社から、貨物が到着すると輸入者に対し貨物が到着した旨の「到着通知（Arrival Notice)」が発行されますので、輸入者は航空会社、船会社に行き運送契約に係る書類を入手して、輸出者から送られてきた仕入書（インボイス）などと併せて貨物が保管されている保税地域を管轄する税関官署に輸入申告を行います。また、この際には、輸入貿易管理令を始めとした関税法以外の輸入規制に関する許可・承認書等の提出が必要となる場合もあります。
税関は、輸入申告された貨物の書類審査、必要な検査を行い、原則として関税等の税金が納付されたことを確認したのちに輸入を許可します。
貨物引取りの際には輸入許可書、デリバリーオーダー等を貨物が保管されている保税地域の担当者に示すことで貨物を保税地域から国内に引き取ることが出来ます。
なお、税関への申告は、輸入者自身で行うことが出来ますが、検査等で予想外の時間や手間がかかることから、通関手続き専門の通関業者に依頼することが一般的です。

海外から食品を輸入するには？

食品衛生法により販売目的又は営業上使用するすべての食品、添加物、器具、容器包装又は乳幼児用おもちゃの輸入についてその都度厚生労働大臣に届け出なければなりません。
食品を輸入する場合には、食品等輸入届出書を作成します。記載内容は、製造者名、住所、製造所名、住所、輸入しようとする商品名、数量、重量、用途、原材料、製造方法、添加物の有無（ある場合には添加物名）、積込港、取卸港、到着年月日等など。
始めて輸入する際には、使用されてる原材料等により自主検査が必要となる場合もあります。
届出書の内容の審査、検査の結果を確認したのちに食品等輸入届出済証が交付され、税関への輸入申告書に添付し税関の審査を受け許可後に貨物の引取り可能となります。
手続きの詳しい内容がお知りになりたい場合は、弊社にお問い合わせください。

海外から植物を輸入するには？

海外から輸入される植物類は、植物検疫法の規定により植物検疫を受けることが義務付けられています。
また、輸入禁止地域から発送又は経由して輸入される特定の植物、昆虫、ダニ、細菌等の有害動植物、及び土又は土の付着した植物等は試験研究の目的等で農林水産大臣の許可を受けた場合以外は輸入禁止品として輸入できないと決められています。
輸入しようとする物品は、一般貨物、携帯品、国際郵便物等の輸送形態に関わりなく、また、量の多少、お土産、個人消費等の用途に関係なく全て検疫の対象となります。ただし、製材, 防腐木材、竹工品及び家具什器等の加工品, 製茶、乾燥果実等、植物検疫法に基づく検査を要しないものと定められています。
これら検疫対象植物等を輸入しようとする場合は、植物防疫所の検査を受け検査結果等に基づいて発給された「植物検査合格証明書」、「植物輸入認可証明書」等を税関申告時に提出して審査を受け、許可になれば貨物の引取りが可能となります。
手続きの詳しいことがお知りになりたい場合には、弊社にお問い合わせください。

海外へ貨物を輸出するには？

貨物を海外に輸出する場合には、税関へ輸出申告を行い、貨物について必要な検査を経てその許可を受けなければなりません。
輸出申告は、輸出しよとする貨物を保税地域に搬入前でも行うことができますが、輸出の許可は、原則として輸出しようとする貨物を保税地域に搬入した後に行われます。
保税地域とは、輸出しようとする貨物または外国から到着した貨物を置く場所として、財務大臣により指定または税関長より許可された場所です。
輸出申告は、貨物の輸出者が、輸出の許可を受けるためにその申告に係る貨物を入れる保税地域の所在地を管轄する税関に対して行いますが、貨物の輸出者から委任を受けて、通関業者が代理申告することもできます。
関税法以外の法令で許可、承認等の輸出規制が行われている貨物を輸出する際には、税関への申告にあたり、当該許可、承認書等を提出する必要があります。
なお、我が国は輸出しようとする貨物に対して税を課しておりませんが、輸入国で課す税率及び規制内容については、輸出先の国により異なりますのでご注意ください。